第38章 叫び
ライナー「ユミル…何で俺達の所へ来た?」
ユミルは仰向けになっており、閉じられた目には涙を浮かべていた
ユミル「ああ、そりゃあ…私が馬鹿だからだな。里帰りの土産になってやってんだよ。手ぶらじゃお前ら帰ってくんねぇだろ…」
ベルトルト「ユミル?」
ユミル「お前らがこの壁を壊しに来なければ、私はずっと覚めない夢を見てたんだ。私はただ…その時借りた物を返しただけだよ。お前達の境遇を知っているのは私だけだしな」
ライナーは静かに下を向いた
ベルトルト「ありがとう、ユミル。すまない」
ユミル「いいや、女神様もそんなに悪い気分じゃないね」
ユミルは天高く昇る月に手を伸ばした