第7章 ◆快楽の奉仕 ★★★★★
ふと、湯の流れる音が止まった。
この浴槽は時折、こうして湯の供給が止まるようになっている。
─ぴちゃ…ぴちゃ…─
すると長谷部が舐めている部分の湿った音だけが響くようになり、主は自分が予想しているよりも濡れているのだと自覚した。
「……長谷部さんっ…音、恥ずかしいです…」
「んん……? 仕方ないですよ。主がこんなに濡らしているんですから…」
「あぁ…あんまり喋ったら…ぁあ…だめ…」
主の意向を聞き入れたわけではないが、長谷部はそれからしばらく黙り込んで舐め続けた。
彼は時折、味わうように目を閉じる。
それはどんな味がしているのかと不安になるが、流れていく愛液までも舌ですくい上げて舐めとっていく長谷部に、少なくとも不快には思われていないと主は安堵した。
─ちゅ…ぴちゃ…─
「ん…はぁっ…ぁ…あぁ…」
長谷部は、彼女がこの感覚に慣れつつあることを感じ取った。
彼女の喘ぎ声はゆったりと規則的になり、官能的というよりはリラックスをしているような落ち着きが出てきた。
それなら第二段階に入ろう。
長谷部はそう思い、割れ目をなぞっていた舌を、下から舐めあげながらその頂点にある突起へと移動させていく。
「……あっ…えっ」
舌が突起へ触れると、主はこれまでと違う強い快感を一瞬感じ、身を震わせる。
長谷部はそこへ拠点を移した。
そして唇で吸い上げるような刺激の仕方に変更する。
「えっ、…えっ…! ぁあっ…長谷部さん、そこ、だめですっ…!」
─ちゅぅ…ちゅぱ…─
「あっ…やん…! そこ、やぁ…!」
主の声は分かりやすく官能的に変化し、腰や足もビクビクと震え始めた。