第3章 ひと時
「起きろ。もうさすがに帰らないとヤバイだろ」
「んっ……あ……」
あれ? 私寝てたの?
「寝ぼけててもいいけど、襲うぞ」
私は目を覚まして立ちあがる。
あれ、服ちゃんと着てる。
下着も、穿いていた。
「今何時?」
「18時」
はっ!?
電車に乗ったの15時半なんですけど!
軽く見積もって1時間は寝てたって事!?
「奏はこっからチャリ?」
「うん。そう。じゃ、じゃあ私帰る!」
「いやいやいや、待てって。送る」
「狼に食べられそうなんで遠慮します」
「お前、人をなんだと思ってんの?」
「猛獣」
「犯すぞ」
こうして、私と信也の物語が始まったのでした。
ーFin-