第26章 ムラサキの味
雫
「…佐藤さんの話が本当なら…
白夜様は知ってはいたが佐藤さんの身体の事を考えて
強行したか…
はたまた本当に知らずに……
いやでも白夜さんが知らなかったと言うのは考えられないな…」
佐藤
「あの…つまり……」
雫
「妖怪にとって菖蒲は性欲剤…
側にあるだけでも影響はあるのに湯に浸して香りを嗅いだり、
湯船に浸かったとなれば…
今は溢れ出す欲に…苦しんでいるのかも…」
佐藤
「(#´⊙ω⊙`#)せ、性欲剤…」
(そっか!そう言う事だったのか!!
うん!なんか腑に落ちた…)
佐藤
「雫くん、白夜さん何処に行ったのかな?💦
私が…どうにかしてあげられないのかな?💦」
雫
「………」
佐藤
「雫くん??」
雫
「…佐藤さんのお腹の中には赤子が居る……
だから満たしてもらいたくても…
そう言うわけにはいかない…
そうなれば……」
つまり、
その満たされないものを収めてくれる場所に行ったという事。
雫
「佐藤さん……」
佐藤
「そっか!うん、なんか腑に落ちてスッキリしたぁ!」
雫
「……?……」
佐藤
「スッキリしたら、また戻って来てくれるんだよね?
あー、良かった(*´꒳`*)
私達を置いて何処に行ったまま帰って来ないのかな?って
心配してたから。」
雫
「……やっぱり優しいね…佐藤さん…」