第25章 主夫の憂鬱味
佐藤
「うわぁ〜、風が気持ちいい(*´ω`*)」
屋台群に向かう道中…
俺の横を歩く佐藤は
当たり前に吹く風に感動している。
白夜
「風に感動するのは良いが…ほら羽織を……」
佐藤
「あっ、ありがとう!忘れてた💦」
白夜
「まったく…」
いつだったか、
この赤黒い道を佐藤は好きになれぬと、
俺にボヤいていた事があった。
佐藤
「白夜さん、せっかくだからもう少しゆっくり歩きませんか?」
白夜
「何故だ?」
佐藤
「少しでも白夜さんとのお散歩楽しみたくって……
あっ!白夜さん!あれ見てください!
見事な彼岸花が咲いていますよ!」
いつまでも来た頃の佐藤ではないのだなと、
変化を感じている。
白夜
「彼岸花が見事に咲いているのを喜ぶ人間は珍しいな。」
佐藤
「え?!なんでですか!??」
白夜
「人間の間では忌み嫌われる花と聞いた事がある。」
佐藤
「へぇ〜、そうなんですね…綺麗なのに……」
俺の嫁は"普通の人間"ではない…と最近、
本当に悩んでいたりする。