第21章 絹タンスの香り味
(うわ…凄いご馳走……)
妖界では滅多にお目にかかれない、
牛肉や豚肉が並んでいる。
(もしかして……)
私は白夜さんの方を見ると…
閻魔様やなんだか気品がある妖怪の方々と話している。
(私が人間界の食べ物が懐かしいってよく言っていたから…
準備してくれたんだね…)
佐藤
「……パクッ……」
なんだかその気持ちが嬉しくて、
私は手前にある角煮のような?ものを口に運んだ。
(うん…この甘辛い味と脂の味……美味しいなぁ……)
白夜さんが私を想ってくれた気持ちが嬉しくて、
一口でもうお腹いっぱい。
私は嬉し泣きを抑え、そっと箸を置いた。