第5章 ココア味
ポツンポツンと蝋燭が灯る長い廊下を、
会話なく歩いていく。
(もしかしたら…ツバキさんにたてついたからお仕置きかな(;´д`))
嫌な事しか考えられないし、
捕虜所の方が安全と言った白夜さんの事を思い出し
人間…いえ…妖怪不信になっている。
(ていうかなんで"捕虜所"なんだろ?
ていうかそもそも私は捕虜なの??
一応…妖怪じゃないから?捕虜の分類なの?
うーん、よく分からないなぁ……)
雫
「…今から行く所は、
新人は必ず行くところなんだ。」
そんな沈黙を切り裂くように、
割と淡々と話しはじめた雫さん。
佐藤
「?」
雫さんは前を向き歩いたまま話している。
雫
「新人の未来をそこで選別をするんだ。」
佐藤
「せ……選別…ですか?」
雫
「そうだよ。
例えば…ツバキのように役職がついた仕事に振り分けられるかも知れないし……」
佐藤
「………」
雫
「あの死んだ女のように、
人体実験のモルモット用に選別される事もある。」
佐藤
「!!」
(人体実験!??)
身体にサブイボが立つ。