第5章 逆巻レイジ
息を切らしエントランスへ向かう階段へと足をかけた時
「おい 何やってんだよ」
と肩に手をかけ声をかけられる
「ア、ヤト? ...なんでもない 帰るから もう帰るから離して」
そういうと
「っち 大方レイジが吸ってんの見て 泣いてんのか」
そう言われて図星を突かれ
「ほっといて」
と返すと
「ちょうどいい お前のその顔 歪ませたかったんだ」
そう言い強引な力で部屋に引きずり込むアヤト
「い いやっ アヤト 離して いやっ やだってば」
誠意一杯の抵抗を見せるもハーフと純血種ではやはり力の差は歴然
「あれぇー どうしたのちゃん 大きな声出して」
抵抗を続けると争う声に気付いたのか自室から顔を出すと近づいてくるライト
「ライト! アヤトにも離すように言ってよ 痛いっ」
助けを求めると強くなる腕に込められる手の力
「ライト邪魔すんじゃねぇぞ オラ行くぞ 」
「やっ」
「んふっ なるほどねぇ 面白そうだから僕も混ぜてよ アヤトくん」
そう言い私の背中を押すライト
最悪だ