第8章 美しい貴方▽綾瀬川 弓親
暫く笑ってから三人で縁側に座りながら空を眺める
「良い天気だねー」
「そうだね、僕の次に美しい天気だ」
「美しい天気ってなんだよ」
「ふふっ、確かに」
―――――
「ん…?」
「やっと起きたのかい?」
「へ…あれ?私、寝ちゃってた?」
目を開ければ空はすっかり橙にかわっていて
自分が寝ていた事の次に…彼はずっと私の隣に居てくれたんだと、心が暖かくなる
しかも、肩に頭なんか乗せちゃってるし…私
「一角は?」
「退屈だって、振り回しにいった」
「あー…」
なるほど、と理解してからちらっと肩に頭を乗せたまま彼を見上げる
綺麗な横顔。
髪が長いのも似合ってて好きだったけど、今の髪型も勿論好き
「何を見惚れているんだい?」
「あ、え…いやぁ」
不意に目が合って、本当の事を言われてしまえば笑うしか出来ない
「君は…美しいね」
「えっ!?ほん…「僕の次に」
うん、それでも嬉しい
だって、貴方より美しい人なんて居ないから