第8章 美しい貴方▽綾瀬川 弓親
「ゆーみーちー!」
大好きな人の背中を見付ければ大きな声を出して呼び止める
「はぁ…だから、そんなに大きな声で呼ばないでよ美しくない」
「ごめんごめん、ゆみちーは今日も美しいねぇ」
「ふんっ、当然」
私はこの美しさに拘る彼が流魂街にいる時から好き
「あれ、一角は?」
「さぁ」
ふーん、と返してから彼を見上げる
「何?」
「ゆみちー、ぎゅーしましょー」
「はいはい」
私より背の高い彼を見上げたまま両腕を広げると呆れたように返しながらも、腕を回して抱き締めてくれる彼が好き
「まーたやってんのかよ、お前らは」
「あ、一角!何?羨ましい?」
もう一人の流魂街からの仲である人物に抱き着いたまま手を振る