第4章 新世界への前奏曲
「お疲れ様でしたー!IDORiSH7格好良かったー!歌もトークも頑張ってくれてありがと!」
「お疲れ様。君たちのおかげで、いい番組になったよ」
『お疲れ様!この調子で冠番組も頑張ってね!』
笑顔でみんなを労う三人に、紡は深々と頭を下げる。
「お疲れ様でした!いろいろと良くして頂いて、なんてお礼を言ったらいいか……」
紡の言葉に、岡崎が優しくフォローをいれる。IDORiSH7のみんなからも緊迫した空気が消え、とても楽しそうに笑っていた。
「ありがとうございました!たくさん、ご迷惑をおかけしてしまって……」
陸の言葉に、百があははと笑いながらぽんぽんと肩を叩く。
「もう謝んない、謝んない。陸に歌ってもらって感激。素敵なゲストが来てくれてハッピー!」
『百はいつでも頭の中ハッピーじゃん』
「オレのそんなところに、零はぞっこんなんだけどね」
『はいはい、そうね』
「(ラブラブなのか、あしらわれているのか……)」
三月が顔を顰めていれば、千が口を開く。
「君たちも気を付けて。長いこと一緒に番組やってると、こうなるか一言も口利かないかだから」
「そうそう!三年目に一回危機がくるからね!」
「夫婦ですか……」
「大変だよ。マンネリ回避するために、刺激的な下着に替えて隠れた努力してみたりして」
『え、変えてくれてたの?ごめん百、全然見てなかった』
「ひどい!じゃあ、今度はいてくるよ。零のキメ顔プリントしたやつ!」
『ちょっと、人の顔尻に敷かないでよ』
「あはは、嘘、嘘!本当はユキのキメ顔だから」
「『余計悪いわ』」
三人の会話に、あははと爆笑が起こる。テレビに出ているときと同じように、Re:valeの二人と零は本当に仲が良いことが手に取るようにわかる。
そんななか、百が陸たちに向かって口を開いた。
「ねえ、IDORiSH7。ゼロアリーナのこけら落としの話。知ってる?」