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スローダンス【アイナナ/R18/百/天】
第8章 星霜の雫
―――「僕の歌を返してもらうよ」
突如街に現れた、ゼロの衣装を着た人影。
彼は圧倒的な歌声で、曲を歌い上げた。
"奇跡の歌声だ"
"ゼロが帰ってきた"
"ゼロが復活した"
人々は歓喜に沸いた。
ゼロの歌声、ステップ、そのすべてが、街中の人を微笑ませる。まるで、魔法をかけたかのように。
けれど―――。
「違う……あれはゼロじゃない!」
ゼロを確かに目の前で見たことのある人々は、言った。
カーニバルのように華やぐ街の中、いつのまにか、忽然とゼロは消えていた。
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