第92章 エピローグ。
ピンポーン
今吉「おお、よう来たな」
「お邪魔します。」
今吉「ちゃうて。」
玄関に入った私を翔一さんは早々後ろから抱きしめた。
今吉「今日からここが我が家なんやから、『ただいま』やろ?」
「・・・ただ、いま」
今吉「おかえり」
赤くなってる私を見て、翔一さんはにやにや笑う。
「は、な、し、て、く、だ、さいっ!!」
今吉「おおっ えらい反抗期」
ばっと腕をはらい、リビングへ向かう。
あれから2年くらい経ちました。私は大学を卒業し、今日から今吉せんぱ・・・じゃなかった。翔一さんと二人暮らしをすることになりました。前の年末に、お互いの親から了承も得て、6月には結婚予定です。
今吉「にしても、なんで6月やねん。今3月やでー?もう来月にでも・・・。」
「ジューンブライドがいいんですよ。分かってないですね翔一さん。」
今吉「・・・。」
「な、なんですか。物足りなさそうな顔して」
今吉「やっぱ、『さん』はいらんやろ」
「し、しっくりこないんですよ!!」
今吉「ワシは雅呼ぶのにおかしいで。」
荷物を置いた私に、彼はまた甘えてきた。
今吉「翔一って呼んでみ」
「そんなこと言っても・・・」
今吉「ええから言うてみ」
「・・・はぁ。わかりました。いいますよ?」
翔一さんの顔はわくわくして嬉しそうだった。
私は息をすってー・・・
「翔いt...ピーンポーーーン
インターホンが鳴った。←