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【黒バス】ブラックラブ!

第79章 好きと好き。


=笠松side=
小倉が部屋をでていき、
部屋は静まり返った。
元々静かだったっていうのに、何故かもっと静かになったような気がする。

馬鹿だな俺も。
違う。違うんだ。
小倉、俺はあんたのこと本当に好きだ。

助けにきてくれた。自分より俺を選んでくれた。
辛くても笑顔ををみせて、俺に一生懸命になってくれた。
そんなあんたが大好きだよ。
恋なんて今までしたことねぇけど、分かったんだよ。

だけどー・・・。

小倉、あんたが起きるずっと前に、俺は目覚めた。
隣には今吉の姿があった。俺の無事に喜んでくれた。
だが、事情を話すと、今吉は辛そうだった。
いつものあの表情だったが、どこか辛そうだって事が分かった。こいつ、本当は俺のこと殴りたくてしょうがねぇだろうな、とも思った。けど今吉は俺を殴りもしないし、怒鳴りもしなかった。ただ、俺が小倉に告白した言ったら
こう言ったんだ。

今吉「・・・小倉の答え、聞いてやってくれへんか。YESでもNOでも、どっちか分からんけど、聞いてくれへんか。」

俺は頷いた。今吉はほっとしたような顔をすると
最後にこう言って、俺のそばを離れた。

今吉「もしも、もしもYESの方やったら・・・大人しく付き合うてや。小倉を、はよ幸せにしたいんや。例えそれが恋愛感情の好きちゃうと分かってもや。頼んだで」

・・・今吉の予想は的中した。
小倉の好きは俺の好きとは違った。
だけど俺は付き合おうの一言がいえなかった。
言いたくなかった。
あいつは自分では分かってないだろうけど、
俺に同情している。なんていうか母性本能みたいな・・・。
俺のことを可哀想。そう見てるような気がした。
好きっていうのは違うだろ小倉。
好きっていうのは「相手が自分のこと好きなら・・・」じゃねぇよ。「自分が相手のことが好きだから」。
それが好きってことだろ。

・・・今は断ったけど、
いつか絶対俺のこと好きにならせてやる。
今は何も知らなくて悲しいだろうけど
いつか絶対ふりむかせてやる。

だから、もう少しだけ、待っててくれ。

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