第69章 愛しい人へ。

＝笠松side＝
笠松「ふぅー・・・」

笠松父「なんだ幸男。もう飲まねぇのか？」

笠松「飲まねぇのかって・・・親父が飲みすぎだ！ついてけねぇよ」

笠松父「つまんねぇなー・・・。おっ、そういや幸男お前」

笠松「なんだよ」

笠松父「そろそろ結婚候補、できたのか？」

笠松「ﾌﾞｰｯ！！！」

勢いよく水が舞う。

笠松父「うっわ、きったねぇぞお前！」

笠松「親父が変なこと聞くからだろ！？ったく、結婚候補なんている訳ねぇだろ」

笠松父「へー。じゃー好きな奴とかはいるんだー。ふぅ～ん」

笠松「なっ、おい酔っ払い！変な解釈してんじゃねぇよ」

笠松父「そっかそっか幸男もそんな歳になったか。やっと」

笠松「やっとは余計だ。別にまだよくわかんねぇし」

笠松父「あ、じゃぁ気になってはいるんだ」

・・・・
何もいえねぇ。

笠松「別に・・・ただ、そいつのおかげで女嫌いなおってきてるのは確かなだけだ。・・・あれ、でも大学の女子達は無理なんだよな。なんでだか」

笠松父「お前それ・・・。そいつ限定ってことじゃねぇか」

笠松「みたいだな」

笠松父「それ・・・汗　完全いってんじゃねぇか」ﾎﾞｿｯ

笠松「は？なんか言ったか？」

笠松父「・・・若いのはいいねぇ。」

笠松「なんだよ・・・ったく。」

感謝はしてる。小倉はまっすぐで優しくて凛としてて。
だけどたまにすんげー弱虫で泣き虫。
そういうとこ知ってっから放っておけねぇだけで、
そんな恋愛感情とかじゃー・・・。
・・・でも最近、ほんとうに最近。
あいつが伊月や高尾とかと喋るのをみてたら
なんかイライラしてくる感覚を覚えた。なんだこれは。
・・・カルシウム不足だな。酒やめて牛乳飲むか。

俺は冷蔵庫の牛乳に手をつけた。
もうすぐ新年。このイライラに気づくのは
後もう少し。