第54章 言えないんだな・・・。やっぱり
その夜、いつものように伊月さんから電話が来た。
一週間に1,2回は電話をするようになりました。
伊月『今日はどんなことしてた?』
「はい、えっとですね・・・」
日向先輩にも話したように
私は今日の事を話した。伊月さんもへぇ~楽しそうだな。とか、俺もハロウィンっぽい格好してった方がいいかな?とか。いろんな話をした所で、時計に目をやるともう12時。
そろそろ眠たくなってきちゃった・・・。
「伊月さん、私そろそろ・・・ふぁぁ・・・。」
欠伸を聞いた伊月さんは
伊月『じゃぁまた明日だな。』
と言った。
「そうですね。ではまた明日ー・・・」
電話を切ろうとすると、待ってと止められた
伊月『その、これには正直に答えてもらいたい。』
「ん、はい。なんでしょうか」
伊月『-・・・・・。小倉は、さ。』
ためらいながら話す伊月さん。
私はそれを優しくなんでしょうかと聞いた。
すると
伊月『あれから、気持ちは変わってないの?』
携帯ごしに聞こえた伊月さんの声は震えていた。