第18章 過去
菅原「大鷲………説明、してくれるか?」
「…………はいっ」
小さい頃からバレーボールのコーチだった両親にいつもバレーを教わっていた、小学高学年になるとバレーボールのクラブチームに入った私は毎日練習に打ち明けていた。
しかし、高学年後期、練習中に私は咳が止まらずそのまま病院に行った、医者からはただの気管支炎だと言われ、薬を飲んでいた。その後、症状は収まり、バレーボールの世界女子ユースに入団、中学3年生になった時に私はレギュラーに選ばれた。
が、ある事故で私は両親を失い、膝を痛めてしまった、更には両親を失ったストレスからか分からないが、気管支炎も再発、以前よりも更に悪化していた。そして、世界ユース大会決勝戦、私は膝の痛みと気管支炎の症状が試合の最後に一気に出てしまい、私のせいでその試合は負けた。その後も入退院を繰り返し今もなお、気管支炎の症状がたまに出てくるため薬を飲んで、定期的に病院に行かなければならないのだ。
私は菅原に一通り病気のことを話せば、昔のことを思い出してしまい下を向いて黙り込んでしまう
菅原「………………そうだったんだ」
(この話も80%しか話せてないけど、今はまだ、全部は話せない………)
菅原「やっぱり大鷲は凄いな……そんな病気を持ってても、こんなに一生懸命にバレー頑張ってんだもんな」
「そう…ですか?私のために頑張っているっていうより………(これ以上は…話したくない…)」
菅原「いいよ、大鷲、わかったから…」
唇を噛み締めて私が苦しそうな顔をして黙り込むと菅原は優しく私の頭を菅原の肩に寄せポンポンと撫でてくれた
「菅原さん………」
菅原(やべーっ……俺ちょっと大胆すぎかっ?!……でも、今だけ……いいよなっ)
「グスッ………」
ガタンっ
私は菅原に涙を見せないように、なすがまま、菅原の肩に顔を埋め静かに泣いていると後ろから物音がする
「わっ?!」
菅原「……猫でもいたんだべ?ここら辺野良猫も多いから」
私は物音がすると菅原から頭を離れさせてちょっと距離を置けば辺りをキョロキョロするも、そこに人がいたとも知らずに