第17章 初日
縁之下「次1年、風呂いっていいぞ〜」
1年『うぃーっす』
「コレと……あ、コレも持ってかなきゃ」
2年生たちが部屋の真ん中でトランプで遊んでいるところ、1年の私一人だけお風呂に行く準備をゆっくりしていて
田中「おーい、大鷲〜!お風呂行かねーのか?」
「あっ!まっまだいいかなぁ〜って……ゆっくり一人で入りたいので!」
いきなり声をかけられた私は背中をビクつかせ、まさか女だから最後に入るとは言えず違う理由で質問に答える
西谷「なんだなんだ小鷲〜!それならお前もトランプやるか??罰ゲーム付き、負けた奴は全裸で合宿所一周!」
田中「わっはははは!!!のヤッさんナイスアイデアだぜ!!」
西谷のアイデアに田中は爆笑してグッジョブのポーズをすれば私は部屋の真ん中に連れられてゲームに参加させられる
「えっ?!いや、俺は〜;;;;;あっアタタタタ!!お、俺トイレ行ってきます!!」
田中西谷「あっ、逃げやがった!!」
無理やりゲームに参加させられそうになった私は渾身の演技でその場から立ち去る
「ふぅ〜…危なかった〜」
田中達から逃げ出した私は外にある自動販売機の横のベンチに座る
「おっと……薬忘れるとこだった」
毎朝毎晩決まった時間に飲んでいる処方された薬、近くの自動販売機に売っていた水を買っては薬を飲む
「お母さん…お父さん……」
薬をベンチに置けば、携帯の画面を開き待ち受けにいる両親の顔を見れば切なそうにする
菅原「大鷲?」
「うわぁっ!!って、菅原さん!びっくりしタァお化け出たかと思いましたよ……」
ぼーっと携帯の待ち受けを見ていた私の後ろから、ひょいっと顔を出せば私を驚かせて
菅原「あははっ、お化けってなんだよ〜………大鷲、それ薬……」
私の驚く姿に菅原は笑うも、ベンチに置いてある薬を見た菅原は疑問に思い
「あっ……これはっ」
私は慌てて隠そうと薬を手にしようとした瞬間、菅原にそれを取り上げられる
菅原「東京〇〇総合病院………慢性気管支肺炎 処方薬?」
薬の入った袋には、病院名と私のかかっている病名が書かれていた