第14章 決意
部活後、私はトボトボと家に向かってる途中だった
(今日の先輩たち…影山達もかっこよかった…私はこんなところで何をしてるんだろ…みんな私より一歩、いや何歩も前を歩いて…いつか、置いていかれるのだろうか…)
菅原「よっ、大鷲、お疲れー」
横からひょいっと顔を出せば先日暗かった菅原の姿はどこにもなく嬉しくなった私は自然と笑みがこぼれる
「菅原さん、今日はお疲れ様でした…もう、悲しい顔してないですね」
菅原「ん?あぁ、お前達のおかげでもあるんだぞ、日向と影山は旭に声かけてくれたみたいだし、それに大鷲は励ましてくれただろ?」
「いえ…俺なんて大したことしてないですよ、あれは本音を言ったまでです」
菅原「それでも、その言葉のおかげで旭とも向き合えるようになったしな、大鷲には感謝してるよ」
お礼に、と仙台名物の牛タンチップスをくれた
「ぎゅ、牛タン!?チップス!?しかも限定ですかこれ!!!」
菅原の両親が道の駅でしか売られていない限定の牛タンチップスを買ってきたらしくそれを私にくれた
「うわー!!美味しいそう!菅原さん、ありがとうございます!私牛タン大好きなんですよね♪なんか牛タンって響きは可愛くないですけど、昔おばあちゃん家に来てはよく焼肉屋さんに連れてってもらってて、でもあばあちゃんが女の子なのにそんなに牛タンばっか食べてると牛になっちまうぞ!なんて、よく分からないこと言ってました!」
昔から三度の飯より牛タンが大好きな私は中学以来食べていない牛タンチップスを見て我を忘れて大はしゃぎしてしまった上、自分が女の子だとさらっとバラしてしまう
「あっ!!!いやっ、こ、これは妹の話であって私ではな」
菅原「大鷲、もういいだろ〜、俺にはとっくにバレてるよ」
バラしてしまった話を挽回しようとするも、菅原は無理して隠さなくていいと私の頭を優しく撫でてくれた、無理やり隠すのが辛くなった私は少し涙目になり消えるような声で謝る
「っ…………ごめんなさい」
菅原「大鷲のことだから、なにか理由があって烏野に来たんだべ?」
「はいっ………あの、菅原さんはいつから気づいていたんですか?」