第41章 絢爛
結構奥に来たんだろうか
もはや人気もなくお店も
なくただ街灯が並んで
立っているだけだった
を探しに奥へと来たが人気もなくなってきた、と、そう思った時
ん?この道…
お祭りのメイン通りからずれた左側の少し奥まったところに細い分かれ道ができていた
獣道か…まさかこっちには
行ってないだろう
けど…もしかしたら———
そう思った俺は気付いたらその獣道のような細く狭く木と草で生い茂っている道を歩き出していた
赤葦「コレ…」
道の真ん中に落ちていた何かを拾うと、どこか見覚えのある浴衣用の下駄だった
赤葦「こっちに…いるのか…」
その下駄をぎゅっと握りしめ、奥にうっすらと見える街灯を目指して早歩きで進む
はぁ…はぁ…
どこまで走ってきたんだ
あなたは
ん?ここは…神社?
ポツリポツリとしかない街灯と月の明かりのわずかな光でここが神社だとが分かった
古いな…
こんな奥に神社があったのか
さっきのメイン通りの先にも
神社はあったはずだけど…
ここは忘れられた
神社か……
神社の入り口にある古びた鳥居
暗闇の中そしてこの時間帯
普通の人なら怖がって近寄らないだろう
ただ、何かに引き寄せられるように
俺は鳥居をくぐり先へと進んだ
月明かりでうっすら見える小さな人影は
大木に寄りかかるようにうずくまっていた