第38章 満月
「ん…木兎さんくすぐったいですっ」
後ろから抱きしめてる木兎は私の首元に顔を埋めれば、髪からシャンプーの匂いがしてきて
木兎「明日で最後かぁ〜…ちびちゃん達が羨ましいなぁ、くそーっ!!…」
明日で合宿最後、木兎は少し名残惜しそうに寂しい声でそう言えば
「木兎さん…?また遠征は何度かありますよ〜?」
木兎「ん〜、毎日会いたい」
私をくるっと回転させて正面から再びギュッと抱きしめれば首元に顔を埋める
「あははっ、木兎さん赤ちゃんみたい(いつもあんなにギャーギャー騒いでるのに…2人になるとこんなに甘えるんだ、ギャップ萌え!ってやつ?笑 てか、この雰囲気なんかカップルみたい…!!)」
(でもなんだろ…嫌な感じはしない…)
木兎「だーかーら子供扱いするなぁっ!」
拗ねる様に頬をプクーッとさせて口を尖らせる
「あははっ、ごめんなさい〜」
木兎「………」
木兎が拗ねているのをみて笑っていれば木兎はいつもより真剣な眼差しで見つめ、私はそれから目を離せなくなり自然と見つめ合う様な形になる
「……(木兎さん、目が綺麗…)」
木兎「っ…」
見つめあった瞬間、木兎は私の頭に手を添えれば私の唇にそっと置く様にに自分の唇を重ねる
「んっ…ぼ、木兎さん!?」
一瞬の出来事、私は顔を真っ赤にさせて目をパチパチとさせる
木兎「ダメ?もう我慢できないんだけど」
「ダメ…です———んっ…はぁっ……んっ」
私の言葉を遮るように、先ほどとは変わり深く重く甘く、木兎は私の唇を貪るように角度を変えて自分の唇を重ねていく
木兎「はぁっ……、可愛すぎ…その顔そそるわ〜」
唇を一旦離せば感じてる顔をみて満足そうにそう言い、再び唇をかさね空いた隙間から舌を入れれば、逃げ回る私の舌に吸い付き厭らしい音が響く
「んんっ…木…兎さんっ……ふぁっ…」
敏感な私はそれだけでも感じてしまったのか、足がガクガクしてしまい柵に背中をもたれさせる
木兎「はぁっ…ほんと最高、まじで好————」
その瞬間空が一気に明るくなり、綺麗な火花が宙に舞い大きな音が響く