第37章 進歩
木兎「お前はすげー!俺が言ってんだから間違いない!……病気して、両親無くして、仲間も無くして……でもお前は今ここにいんだろ、こうやって俺たちと上目指して一緒に戦ってんだろ?そんならそれでいーじゃん」
私の言葉を遮るように、まっすぐ私の顔を見ては
「……(木兎さんはお世辞なんかいう人じゃない…から、なんか木兎さんの言葉は心に響く…)」
木兎「それと、そーゆーモヤモヤーっとしたの、1人で抱え込むな、お前の仲間を信じろ、そして何よりお前自身を信じてやれ。あと泣きたくなったら気がすむまで泣けばいい!あっ、俺のココも貸してやるぞ!!」
いつにもなく真剣な顔をした木兎、涙目になっていた私を見ては何かを思いついたように自分の胸をどんどんっと叩き
「ふふっ、はい、こんどまた弱音を吐きたくなったら借りますっ」
木兎の優しさに、涙はとまりさっきとは違った偽の笑顔ではなくやんわりとした笑顔でそう返す
木兎「……ほら、には笑い顔の方が似合うって」
そういった木兎は私の頭を優しく撫でた
木兎「あっ!!!!そーだ!!」
何かを思い出したようにいきなり立ち上がる木兎
「!?」
木兎「祭り!遠征最後の夜、ココの近くにある山の麓で夜中まで祭りやってんの思い出した!!!!」
「あ、そういえばもうそんな時期…ですね」
7月半ばお祭りシーズン、木兎は近場でお祭りがあるのを思い出す
木兎「祭り行きたい!なあ、行くよな!?」
キラキラと子供の様に目を輝かせてる木兎をみた私は断るはずもなく
「いいですね、行きましょう♪」
木兎「よっしゃあああ!デートだデート!楽しくなってきたぁあああ!!」
「で、デート!?/////(…てっきり皆と行くのかと///)」」
木兎の言葉に真っ赤になる私を見た木兎は嬉しそうに
木兎「あ、顔真っ赤、照れた?照れた?かーわいーなっお前!」
真っ赤になって慌ててる私を嬉しそうに見ては、木兎の大きな体でぎゅっと抱きしめれば私の頭からスポンと木兎の体に埋まる
その後、抱きしめるのをやめ少し雑談した私達、そして木兎は私をみんながいる部屋まで送ってくれた