第37章 進歩
今度は西谷がバックゾーンから踏みきってのリベロのジャンプトス、かそれは飛びすぎて失敗する
西谷「飛びすぎた…」
あまりの烏野の失敗連続に梟谷の木兎も心配する
木兎「おい、あいつら、どうした?大丈夫か?」
西谷「くそっ…」
直井「どうしたんですかね?烏野。調子悪いんでしょうか?」
そう見ていた音駒のコーチもそういう
猫又「その逆じゃないか?烏だけあって、流石の雑食性。深い山の奥だろうと、歌舞伎町のど真ん中であろうと食べられるものはすべて食べ、自分より強いものは利用し生き残る。おそらくあれは…驚くべきスピードで進化している”途中”だよ」
「(ただ”1人”を除いて、かな)」
そう言った猫又は月島をちらっと見る
菅原「大鷲ナイサッー!」
「ふぅ………くっ」
(私だって、旭さん達と練習してきた!あの頃のブランクなんて関係ない、前に進むって決めたからには、今、この瞬間を大切にする!)
キュッ
ダンッ!!
いつも通りエンドラインよりも更に後ろに立てば勢いよくジャンプサーブする、すると綺麗にエンドラインとサイドラインのコーナーに落ちる
猫又「ほぉ〜、やるじゃないか…」
その光景をみた猫又はニヤリと笑う
その後、ゲームは続くがセットポイント、木兎のスパイクをブロック出来ずに烏野は負ける
澤村「今回のペナルティーは森然限定、さわやか裏山新緑坂道ダッシュだ、そうだ」
(ヒィ〜ッ、これはきつそう…………)
体育館裏の急な坂の前に立てばそう思う。ペナルティを終え、日向は試合をしている森然と生川を見ていた
山口「森然と生川、まだ一セット目?」
山口が日向にそう聞く
日向「うん」
生川のサーブで森然で崩し、ブロックでドシャっと止める
日向「うぉぉ、どしゃっと!」
日向はそれをみてキラキラと目を輝かせる
鳥養「サーブ&ブロック。サーブで崩して、相手の攻撃手段がしぼられた所をブロックで仕留める。サービスエースの次に理想的な攻撃の形だな」
山口「サーブ&ブロック…」
それを聞いて、山口はつぶやき何かを思うように見つめ