第36章 衝突
「けど、私もやっぱスパイカーとして、最後まで自分の力で戦いたいって、もちろんスパイカーのプライドとしてね?セッターに任せきりじゃなく、空中戦を操りたいって思っちゃうのがスパイカーだと思うの……今の翔陽じゃ上手くいかもだけど…でも、そこを何か工夫したら、2人は凄い攻撃ができるんじゃないかなーって…思う。何の案もないけどね、今は…」
影山「そんな簡単じゃねーよ…」
「うん、分かってる…でも、私は2人が何かやってくれるって信じてるから…だから、私も何か案がないか頑張って探して見る」
そう言った私をじっと見つめる影山、ふと私の隣にあった掲示板に貼ってある"ちびっこバレー教室"に目がいけば何か思った影山
「だからさっ!!そんな悲しい顔、しないで?」
さっきからずっと眉間に皺を寄せてる影山の顔を見れば、私は目の前に立ち、手を伸ばして影山の頬に手をかけて無理やり笑顔を作らせる
影山「にゃにすんだよ…」
頬をつねられてるため喋りづらい影山
「ほら、ニィーって、笑って!」
そう言われた影山は取り敢えず笑って見るも、やはり笑顔は怖くて
「怖っ!笑顔怖っ!」
影山「お//お前がやれつったんだろボケェ!」
「あははっ、ごめんごめん〜」
少しだけいつもの影山に戻った私はそれをみてクスクスっと笑う
影山「ん……」
影山は立ち止まり私に向かって手を広げる
「ん??なに、それ?」
影山「ハ…ハグ…してくれたら元気でる…かも」
恥ずかしそうに目をそらしながら影山は言う
「……ププッ……」
影山「なっ、なにがおかしい!///」
その光景に笑う私を恥ずかしそうに怒鳴る影山
「ううん、なんでもなーい」
手を広げた影山の胸にすぽっと入れば影山の胸周りに手を回してギューっと抱きしめらる
影山「…………」
まさか本当に抱きしめてくれると思わなかった影山はその場で固まる
「ハグしてあげるから…元気出してよ!烏野の天才セッター!」
影山「おうっ……」
天才セッターという言葉にピクッと反応する影山、そうすればぎゅっと小さい大鷲をきつく抱きしめ、首元に顔を埋める