第30章 初夏
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私は月島と別れた後自分の家まで顔を熱らせながらトボトボと帰っていった
月島が私を好きだなんて……知らなかった
と言うか気づかなかった
だって月島だよ?
こんな私、好きになるわけないじゃん…
いつも馬鹿馬鹿うるさいとか言ってたのに
思い出しただけで顔が熱い!!
———————影山が好きなんでしょ?
月島のその言葉を思い出した私は
顔が真っ赤になった
胸がなんか張り裂けそうになった
何コレ?
さっき月島から告白されたやつとは違うやつ…
こんな気持ちになったのも初めてだよ…
私が、飛尾を"好き"……
まさか——————ね
あ!!そうだ!それより東京行くことクロ達に知らせないと!
家に着いた私はさっさとお風呂に入ってしまいパジャマに着替えてベットにダイブする
クロ…クロっと
ブルルルルル
プルルルルル
携帯の電話帳からクロの名前を探し電話をかける
黒尾「あい、どうした〜?こんな夜に、お前からかけてくるなんて珍しいじゃね〜か…あ、俺の声でも聞きたくなったか?」
「はぁ?!違うし!」
黒尾「あっそ、んじゃあ切るわぁ、さよなら〜」
「あっ、ちょっと!待って!切らないで!」
黒尾「プッ、バーカ、切るわけねーよ」
うわー、クロがニヤニヤしてるの電話越しでも分かるし!!
「もー、クロひどい〜、って、そんなことより!!夏!合宿でそっち行くことになったんだよ!!」
黒尾「はぁあ?そんなこと?…んなもん知ってるに決まってんだろ、俺が猫又先生に提案したんだから……」
「え?!そうなの〜?!?!」
黒尾「イテェ、耳が痛えわ、そんな耳元で叫ぶなよアホ」
「あっ、ゴメン……」
黒尾「叫ばないで、逆に可愛い声きかせろよなぁ〜?」
「可愛い声って何??」
黒尾「ああ、俺がお前にキスしたときの声とかなぁ?あれはヤベェわ…興奮する」
「こっ、興奮って//クロのエッチ!!バカ!!」