第30章 初夏
部活終わり帰り道——————
私は部室で澤村達にアドバイスをもらっている日向と影山を置いてきて月島達と一緒に帰る事にした
山口「影山も勉強出来ないって意外だよな〜、頭の回転速そうなのに。日向は見たマンマだけど」
「だよね…ちょっとびっくりした…まぁ、勉強はできなさそうには見えたけども…ちょっとだけ」
月島「頭ん中、完全にバレーの事だけなんデショ」
「あははっ、それいえてる!」
「!!と月島……さん‼︎」
月島&山口&「!?」
日向「勉強教えてくれ!!…さい!!」
「くれ…さい??」
後ろを振り返れば走ってくる日向と影山がいて
月島「えっ、嫌だけど」
日向「ぐぬ…1日数十分とか!それか勉強法をチョコッととかでも!」
断られた日向は諦めず、そう言い続けて
山口「部活前後に、ちょっとくらいなら良いんじゃない…?」
「お、俺はいいけ—————」
日向達の願いなら、と私が教えてあげると言おうとした瞬間、月島に肩を掴まれ
月島「ちょっと、“小さい方”にばっか頼ませるって卑怯じゃないの?そっちの“でっかい方”」
影山「!!!!」
日向「影山、頼めよ!」
日向は黙り込む影山の腕に膝をグイグイと押して
影山「…………」
影山「…勉強…教えて下さい」
そう言われた影山はすごい小声で月島に頼む
月島「はい⁇」
影山「勉強をォォォオ!!!教えて下さいゴラァァア!!!!」
月島「わあ!!?」
前のめりになってその願いを頼む影山に月島は驚いて後ずさりするも、坂ノ下商店の扉が思いっきり開く
烏養「うるせえぞお前ら!!!近所迷惑だ!!!」
全員「「「すいません!!!!」」」
怒られた私たちは頭下げその場から走って帰り、影山、山口、日向とは別れて月島とトボトボと帰る
月島「全く……なんで僕まで怒られる羽目になるんだよ……」
「月島が意地悪するからでしょ〜?」
月島「いや、意地悪なんて————」
「あっ!そんなことより、コレ、はいっ♪」
月島の話を遮り、財布からある封筒を出して月島に渡す
月島「なにコレ?」