第28章 魔王

第2セット開始、青城からのサーブが始まる



部員「「さっ、こーい！！」」


花巻のサーブを綺麗にあげる私、菅原が月島にトスを上げれば綺麗にスパイスが決まると褒める菅原

菅原「ナイス月島！」


月島「あ…はい」


「ナイスキー！」


その時、女の子達の悲鳴が聞こえた

日向「大王様サーブのターン。来た！！」

日向がつぶやけばここから及川のサーブ


澤村「サーブレシーブ、2人体制！」


澤村と西谷が及川のサーブに対応する


いよいよ及川さんのサーブがうたれるも澤村が見事に返す


「(及川さんのサーブを一本で切るってことには重大な意味がある。これを決められれば重い一点。重要で、同時にプレッシャーのかかる一本。ここは、私が！)」

菅原「大鷲！」


菅原さんが私の名前を呼ぶ


菅原「(おまえに託す！)」


私ににトスを上げる菅原、託されたスパイクは見事に決まり一本で及川のサーブを断ち切る



大鷲「っしゃあああ！」



菅原「大鷲ナイスキル〜！」



菅原が私の元へ来て頭をなでなでしながら褒める



「いや〜、菅原さんのトスがあまりにも打ちやすくて！あははっ」


練習中あまり私は菅原のトスを打って来てなかったが、さすが三年生、私と影山のセットアップをよく見ているのか、私の打ちやすいトスをちゃんとあげてくれた






もっとここにいたい。こいつらと一緒にいたい


コートの中の緊張をくれ


まだこいつらと一緒に戦わせてくれ！


息苦しさをくれ！


ここに立たせてくれ！


ボールに触りたい！戦いたい！


自分の手でトスをあげたい！


「「(何度でも！ならば！)」」


俺は俺なりのベストの戦いを、お前はお前なりのベストを


「「(今、目の前の試合に勝て！)」」




試合中版、菅原と影山は互いにセッターとして思いを馳せていた