第28章 魔王
「……今、向こうの空気が変わったように感じた…大王様が何か言ってたみたいだけど…」
影山「……ああ、そうだな……」
相手チームのコートを見れば影山は自分の拳をギュッと握りしめてフォーメーション位置に行く
烏野のサーブ、月島が一本サーブを打てば青葉城西の攻撃が始まる
「前衛2人! 飛び出してきた!」
田中との交代を私はスガさんたちとベンチで待つ
影山「(及川さんのセットアップ。間近で見るの久しぶりだ…)」
しかし、及川さんのセットアップは、セッターがスパイクをする2アタックで始まった
(はぁああ?!いきなりツーアタック?!)
及川「ほらほら、次も同じのやるからね。ぼけっとしてないでちゃんと警戒してね」
日向と田中に煽りを入れる及川、2人は物凄い顔で及川を睨みつけて居た
日向「次もって本当ですかね。でも続けてはさすがにないかな…」
田中「そう思った所を2連続とかな…」
日向「そうか!田中さんすげぇ…」
及川の言葉に田中も日向も惑わされ過ぎる
澤村「こらこら、そこはいくら勘ぐってもしょうがない。相手がじゃんけんで何出してくるのと一緒だぞ…考えすぎんなよ!」
日向&田中「「はい!」」
今度は青葉城西のサーブ、烏野の攻撃で影山は日向にトスを上げるが、日向の正面から打ったスパイクは拾われてしまい青城の攻撃になる。今度は田中先輩と日向がブロックに入る、しかし、スパイクを打つ体制から岩泉さんに意表をつくトス
「スパイクモーションからのセット……やっぱり上手いですね、及川さん…」
菅原「そうだな…敵ながら惚れ惚れするフェイントだよ…」
今度も青城のサーブから始まり日向がスパイクを打つと思いきや岩泉の視線の先には、田中がいる
岩泉「(5番か…)」
岩泉「(パイプ!?)」
田中の後ろから旭がスパイクモーションに入るのを見て驚く岩泉
しかし、その3つのどれでもなく、影山がツーアタックで及川と同じように決める