第26章 鉄壁
旭のバックアタックは見事に決まり烏野の一点となる
菅原「よっし!」
(……菅原さん……)
菅原は人一倍嬉しそうにはにかみ、ガッツポーズをする
影山「ん?どうした」
ぼーっとしてる日向に影山が声をかける
日向「今、決めたの…俺じゃないのに、俺…スパイク打ってないのに、なんか、ぞくぞくした」
影山「最強のおとりもエースに劣らずかっこいいだろ」
日向「最強のおとり…」
自分の拳を見つめている日向の後ろで影山があの怖い顔でニヤリとしていて
鵜飼「さぁ…こっちの手持ちの武器は全部さらした、こっからが正念場だぞ」
烏野が点数をリードしながらの第1セット後半
(このまま順当に取って取られてを繰り返せば、たぶん1セット目は烏野がとれる!でも突き放すには……)
日向が青根のスパイクにワンタッチする
「カウンター!!」
影山がトスを上げ、日向がスパイクを打つ、しかし、点は入ったものの、ブロックに追いつかれていた
武田「日向くんたちのあの速い速攻にブロックが2枚もついて来たの、初めてですね」
最後、旭がスパイクを打ち伊達工のブロックに阻まれるが、それを打ち破って点が入れば第1セット烏野の勝利
(旭さんのあの顔……もう、ブロックの恐怖なんてないんだ……打ち切ってこそ、エース……)
武田「大きい7番くんと、それに最後は6番くんも日向君たちの速攻にちょっと触ってましたね」
鵜飼「あぁ、すげぇ (現状の俺たちの攻撃の軸は、変人速攻。それを音駒の時にみたく、封じられるわけにはいかない)」
鵜飼「ということで、2セット目はローテーションをふたつ回してスタートだ。田中と大鷲はチェンジな。1セット目は日向のあの眉なしがガッツリマッチアップするローテだったから、そこ二つ分ずらしてスタートする」
鵜飼はホワイトボードに名前の書かれた磁石を置いてみんなに説明する
武田「なるほど、日向君は1セット目ほど、あの7番くんにぴったりマークすることがないってことですね」
鵜飼「でも、まったく当たらないわけじゃない。いくらか分散化させるって感じだな。それに、日向をマークしなくなった分は当たり前だが、他のやつをマークするってことだ」