第22章 決闘
日向&「もう1回!」
息を切らしながら再戦を要望する私と日向、猫又は笑顔で答えた。
猫又「ああ、そのつもりだ。何度も戦えるのが練習試合だからな」
その後、2回試合をした。3試合ぶっ続けでやった両チームの選手はヘトヘト状態だ。
なのに、またまた「もう一回」と言い出した日向を鵜飼が止めた。新幹線の時間があるからだ。
猫又「またウチやりたいなら公式戦だ。全国の舞台。沢山の観客の前で、あまたの感情渦巻く場所で、ピッカピカキッラキラのでっかい体育館で、ゴミ捨て場の決戦、最高の勝負やろうや!」
部員「ハイっ! 」
–––––試合後–––––
影山(バレーいつからやってるんですか誰に教わったんですかいつからセッターやってますか視線フェイントのコツを教えてください)
訊きたいことはいっぱいあるのに声を掛けられず凄い形相で研磨を睨みつけるだけの影山。そんな影山に恐怖を感じた研磨は近くにいた犬岡の背に隠れてしまった。
「ちょっと飛雄…話したいことあるならちゃんと言わないと!って……研磨怖がって逃げちゃったじゃんもー…」
影山の鋭い視線を見た私は背中をバシンと叩く
影山「あっ、くそっ!……大鷲……代わりにき」
「やーだね、ベーだっ」
自分で聞けない影山は私に頼もうとするも、私はそそくさとその場を離れて影山から逃げる
夕暮れの中、駅へと向かう音駒を見送る烏野。歩き出した研磨に日向が駆け寄り声を掛けた。
日向「研磨!あのさ、道で会った時、バレーが特別好きなわけじゃないって言ってたけど、今日は?今日は勝ってどう思った?」
研磨「…うーん…別に…普通かなぁ…」
日向「次は…」
研磨「?」
日向「絶対必死にさせて、俺たちが勝って、そんで、『悔しかった』とか『楽しかった』とか『別に』以外のこと言わせてやるからなっ!!」
ムキになってそう宣言する日向。研磨は日向の剣幕に圧倒されつつもちょっと嬉しそうに笑った。
研磨「…うん、じゃあ期待しとく」
その頃私とクロは人気のいないところで雑談していた