第4章 後輩君編
「でも、波留君がいてくれて良かった (精神的に) 」と言うと、彼はさっきまでの虚ろな瞳とは打って変わって、キラキラと目を輝かせる。
「ほんとに!? 俺、七瀬先輩の役に立った?」
「うん、とっても。」
彼は「へへっ」と髪を触りながらはにかみ笑いになる。
まるでブンブンと尻尾を振る柴犬みたい。
・・・君は天使か。
微笑ましく見ていると、何を思ったのか、いきなり彼の顔が近づく。
思わず目をつむると、まぶたに柔らかな感触。
何が起きたのかわからず、パチパチと瞬きをする。
目の前には満面の笑顔の彼が。
「涙が消える、おまじない♪」
「~~~~~~~~~~~~~っ!!」
・・・訂正。 彼は天然タラシのようです。
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