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Jewelry♢ボックス【気象系BL】

第9章 つんでれアクアマリン【A×O】




「ニノちゃんは…いいって、言ったの?」
「…」
「おい!潤」

顔を背けた潤の肩を強く掴んだ。

「櫻井くんは、そうじゃないって言ってきてるの…二宮くんはそんなつもりじゃなかったって」
「お前…無理やり…!?」
「そんなこと、何とだって言えるじゃん…ホントは誘ってたとしてもさ…」

結局、潤の言い分だと、ニノちゃんも同意の上だったと…

潤の言い分だけ聞いても何とも言えないし、現に、翔ちゃんが言うには、ニノちゃんはその後休んでしまっているとのこと。


「取りあえず、謝罪に行くべきだと思うけど、潤。
あなた、反省してないの?」
「…」
「潤!!」

俺をチラリと上目遣いで見た潤の目は、迷子の子犬のように見えて…

悪かったって、潤も思ってるんだ。

「潤、俺と一緒に謝りに行こう…」

驚く潤の肩に手を置いて、深く頷いた。

「雅紀、頼んだわね」
「はい、明日早速行ってきます」


事務所を出たところで、俺は潤に再び声をかけた。

「潤…虚勢を張って粋がっていてもいい。でも、ちゃんと自分に責任を取れる男になれ。」
「……責任を…」
「いつもそれを忘れるな…俺が言いたいのはそれだけだよ」

「…はい…」

潤は目を伏せてから、頭を下げた。


夜、翔ちゃんに電話をすると、二宮くんは今日も休んでいて、電話にも出ないと…

彼の心の傷を思うと胸が痛かったけど、明日、就業時間を過ぎたら、店に謝罪に行くことを伝えた。

「大事オオゴトにしたくないんだ…でも、ニノにも、来るように伝えるよ」
「翔ちゃん、ホントに迷惑かけてごめんなさい」

電話口で頭を下げた俺に、翔ちゃんは、
「相葉くんも大変だね」

そうひとこと言ってくれた。


彼も、若くして店を任されてるんだ。
俺には分からない苦労があるんだろうな…

携帯をテーブルに置きながら、
翔くんの爽やかな笑顔を思い出していた。

……そう言えば、
あの子…智くんは、今回のこと、どう思っただろうか…

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