第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
【潤】
恋はジェットコースター♪♪
なんて歌、どっかで聞いたかな?
でも、ホントに。
ジェットコースターよりもものすごいスピードで、俺にドキドキとワクワクを運んできた。
つい何時間か前までは、
想像もしていなかった。
神様だって、
お釈迦様だって、
こんな展開、
予測不可能だったよね?
ニノくんの代わりをやるってなって、
それだってもう、
信じ固い事なのにさ。
それが一転。
あの人を……
一緒に暮らすようになって、
いっぱい見てきた『大野智という人』
年上なのに、可愛いが溢れてて。
大人なのに、何か頼りなくって。
いつも目が離せなかった。
智さんのために、
智さんのためなら、俺、
何でもしてあげたいって、
そう思ってた。
あの人が望むことなら、
どんなことでも叶えてあげるんだって。
…………それってさ。
もう、『恋』じゃね?
智さんが男だから…
俺と同じモノ持ってるから…
だから気付かなかっただけで、
もしも今まで通りに女の子だったら…?
やらかいおっぱいがついていたら?
押し倒すまでに、こんなに時間はかからなかったはずだ。
本当の気持ちが見えなかったのは、
俺の中になかったカテゴリーだから……
『男同士』
知らなかった訳じゃない。
でも、ここに来るまでは正直、
興味がなかった。
ましてや、まさか自分が…!?
とは夢にも思っていなかったんだ。
そして、初めて目の当たりにした、
男同士のセックス…
ニノくんと相葉くんが、
あり得ないレベルで色っぽくて、
やらしくて…
今だからこそ、ここだけに白状すると
↑ここだけって、どこだよ~?
興味を持ったなんて言葉じゃ足りないくらいに、
『ソッチの世界』に惹かれたんだ…俺。
男をあんな声で鳴かすことが出来るなんて…
始めは演技なんだって思ったけど、
ニノくんのそれはそうじゃなくて…
もう、度肝を抜かれることの連続だった。