第8章 麗しのタンザナイト【M×O】
ちら…と目線を上げると
めちゃめちゃやわらかな眼差しが
俺の上にあまーく落ちてきて。
いつも
そばに来たり
すれ違ったりする時にふんわり漂っていた
…潤くんの香り(〃▽〃)♡
いま
ものすごい濃度で俺を包む。
優しい笑顔が近づいてくる時も
それほどドキドキせずに済んだのは
この落ち着く香りの…おかげかも……
もう……
雇い主様、じゃないよな?…俺……
「…ん……ん…ふ、ぅ……」
気づいたら
きつく抱きすくめられてて
その大きな胸の中で
しっとりと唇を塞がれていた。
甘く差し込まれてくる
潤くんの熱い舌…
もう…俺も去年三十路に突入して
それなりに経験はあると思うけど。
4つも下の潤くんのキスに
こんなにキュンキュンしちゃって
まるで…
恋を知りたての乙女みたい(〃ノωノ)♡
…ってくらいに
胸が熱く…激しくときめく。
これって…
アイツらがずっと言ってたことじゃん…
『恋する乙女』
ぼふぼふっと顔が熱くなって
一層激しく胸が鼓動を刻む。
「智さん…ヤバい、めっちゃ可愛い♡」
キスをほどいて
ふにゃふにゃになってる(であろう)
俺の顔をジッと覗き込んで
潤くんがまた男っぽく
クスリと笑う。
あぁぁ…そんな顔にも、俺……
胸だけじゃなくて
オチリ…が。
キュンキュンくる(〃ノωノ)♡
「潤くん…もっとぉ…」
そう言ってから
さすがにちょっと恥ずかしくなって
胸のところのシャツを思わず
キュッと握りしめると
「智さんっ…」
オスの顔した潤くんが
俺のことをやわらかく押し倒した。
あぁ…この展開……
アイツらのセックス見ながら
何度心に思い描いたことか(*゚∀゚*)…
真上にきた
カッコいい潤くんの顔を見上げながら
最大級の幸せを噛みしめていると。
「…俺…」
ちょっと切なそうなその瞳が
ゆらゆらと揺れる。
「智さんのこと満足させてあげられるか…心配…」