第5章 復活アメジスト【S×M】
【櫻井】
何から何までお膳立てしてもらってさ。
これで決めなきゃ男じゃないでしょ?
間接照明が、なんだかイヤらしい大野智の寝室で…
……つ~かさ…あの人、
新居にこんな嗜好を凝らしやがって、
なに悪さする気でいるんだろ…(-_-;)
後でよく聞いとかなきゃ…
あ、まあそんなことはどうでもいい。
「潤………おいで」
ベッドに腰を下ろして、潤を呼んだ。
下半身はもう期待しちゃって騒いでるけど、
そこはさ、
大人の男の余裕を見せたいじゃん?
久々だし…潤と、スルの…♡
潤は少しハニカミながら頬をピンクに染めて、
俺の側まで来た。
「ほら♡」
もう一回膝を叩くと、潤は俺の太腿に跨ってきた。
下から見上げる潤の顔……
やっぱり10年分、大人になってるな(^^)
「潤…よく顔見せて?」
その頬を両手で挟み、少し顔を近付けてみる。
「そんなにアップだと、恥ずかしいじゃん…」
ピンクの頬は、少し熱くて、長い睫毛の奥…
その大きな瞳の奥に、欲情の色が見え隠れしてる。
「ねえ、シたい??」
「え~…?何でそんなこと聞くんだよ…」
「俺は、シたいよ?すご~く潤のとこ、欲しいもん!」
「俺だって…///」
そう言って、潤はまたパッと赤くなった。
何だよ??
こいつ、こんなに可愛かったか~??
そう言えば、こんなにちゃんと、
潤の顔、見たことあったかな?
唇に小さな黒子があるんだ♡
頬の手を首に回し、顔を傾けながら魅惑的な唇との距離を詰める…ゆっくりと…少し焦らしながら…
「……翔くん…」
密度の濃い、綺麗にカールした睫毛が、
降ろされるのを見てから、
花のような唇に、そっと触れた。
触れただけの唇を、そっと擦るように動かすと、
潤が誘う様に薄く口を開いた。
俺は、敢えてその中には侵入せずに、
角度を変えて、潤の唇の形を確かめた。