第15章 【岩泉】ENDLESS SUMMER
及「い~わちゃん!ね、プール行こうよ!」
「なんでオレがお前と二人でプール行かなきゃなんねーんだよ!」
練習の休み時間に涼を求めて外に出ると、夏の陽射しより暑苦しい及川が後を着いてくる。
及「二人じゃないよ?ちゃんも一緒」
「はあっ?!」
なんでアイツがオレより先に及川に誘われてOK出してんだよ!!
オレの彼女だろ?!
こ~んな歩く性犯罪みたいなヤツに誘われて、ホイホイ着いてくんじゃねーよ!
プールなんて言ったら、その、アレだ。
···素肌、丸出しだろうが。
及「岩ちゃ~ん?行こうよ~プール!灼熱の太陽の下···ちゃんの弾けるような肌と胸!吸い付くような柔らかさのお尻!見応えタップリ!!」
「どこ見てんだよテメェは!!」
及「いったーい!全力でお尻蹴るのやめて!!オレのお尻割れる!」
「生まれた時から割れてんだろが!」
コイツ、ホントに油断ならねぇ。
『あ、いたいた!探したんだよ~?』
及「ちゃん?!探してたのってオレ?」
『チガイマース、ザンネンデシタ』
及「なんで棒読み?!」
及川のツッコミに笑いながらが駆け寄って来る。
『ハジメ、及川くんから聞いた?プールの話!』
「いま聞いた。で、お前はオレに言う前になんでオッケー出してんだよ。オレが断ってたら及川と2人だぞ?嫁にいけねぇ体にされたらどうすんだよ」
『え?そうなる前にハジメは貰ってくれないの?』
「ばっ···な、何言ってんだよお前!」
不意打ちの反撃を食らい、思わず言葉が詰まった。
及「あのさぁ、イチャイチャするのは構わないけど!プール!プール行こうよ!···って言うか決まりね!」