第39章 【黒尾】さようなら、またイツカ。★
それは真夏の朝の事だった。
6時に鳴るスマホのアラームより少し前。Tシャツを引っ張られる感覚で俺は眼を覚ます。
「ん゛んー、、もうちょっと寝かせてぇー、、、」
枕を両サイドから挟んでいた手を退け、顔を上げ視線をずらす。
「、、、、、、、は?、、ナニコレ、夢?」
「鉄朗、起きて。」
アレか?
俺は夜の間に熱中症で死んだのか?
それとも、知らない間に女の子を家に、、、?
いや、違う。だって、コイツは、、、、
「、、、、サンデスカ?」
ベッドの傍に立っていたのは、
8年前に死んだはずの初恋の相手だった。