第35章 【北】お祭り騒ぎがくれたモノ [R18]
『信介、相変わらず早いなぁ
彼女の顔立てて
もうちょい寝坊しぃや』
朝飯の支度をする俺に
パジャマ姿の女が声を掛けてくる
朝、パジャマ、女
ここまで言うたら分かるやろ?
「クセやから
しゃあない。
それにには
昨日無理させたしな」
俺のカノジョ
や。
無理の内容は…まぁ、おいおい。
『…アホっ!
変な事言わへんの!
顔洗ってくる!
お茶は私が淹れるから
手出しなや!』
「分かっとるよ
の入れる茶が
一番美味いからな」
真っ赤な顔を見送り
熱くなり過ぎそうな
味噌汁の火を止め
テーブルに腰掛けて
思い出し笑いをひとつ
思い出したのは昨日の夜
いや、それより少し前から…やな。