第7章 タイムリミット
「どういうこと!?」
私はセバスチャンに怒鳴った。セバスチャンが悪いわけではないということは頭の中ではわかっている。でも、止まらなかった。
「どういうこと、とおっしゃられましても、見てのとおりです。」
「っ…じゃあ…どうして私は生きているの…?」
「…」
セバスチャンは私を見つめているだけだった。3日もいらなかった。私の知りたいことは全てこの資料に書いてあった。
今、この資料をセバスチャンに回収されてしまっては困る。
「ナツキ。」
「っ…何…?」
「…最初、あなたはただの好奇心で自分の過去を知りたいと思った。誰かに懐かしさを感じ、その原因を突き止めるため。ですが今は違う。あなたの過去は、あなた自身の生死も関係してきていた。」
「…何が言いたいの…?」
「あなたがこれ以上知る必要はありません。」
すると、資料を素早く回収されてしまった。
「!…返して…!」
でもセバスチャンはその資料を近くにあった暖炉の中に入れ、燃やしてしまった。
「!…」
「申し訳ございません。これ以上は…坊ちゃんのご命令ですので。」
「っ…。」
私はセバスチャンの横を通り過ぎ、さっきの部屋に向かった。
「シエル!」
「!…ナツキ…?」
初めてシエルに怒鳴った。
「どういうことなの!?どうして私が、自分自身の過去を知ってはいけないの?」
「!…」
ベッドの上で座って本を読んでいたシエル。その本を閉じ、私の方を見た。