• テキストサイズ

お気に入り 【黒執事】

第20章 惹かれる


「っ…!?」

「先にお客様がお見えになられていましたので、ファントムハイヴ流のおもてなしをさせていただきました。」



ニコリと笑みを浮かべるセバスチャン。



「うっ…嘘よ…!だって彼は…彼は優秀なスナイパーで…」

「はぁ…もういいですか?つまらない会談をもっとつまらなくする気ですか?」

「っ…!」

「めんどくさい。」

「アンタ…みたいな……アンタみたいなガキにはわかりっこないのよ!!どれだけ私が苦労してここまで来たか!!」

「…」

「ここに来るまでに体も売ったわ?色んな男に媚び売って、ようやくここまで地位を築き上げてきたのよ!!アンタみたいな何の苦労もないクソガキなんかと私は違うのよ!!大人をなめんじゃないわよ!!」

「……で?」

「!…」

「言いたいことはそれだけ?」

「なん…ですって…?」

「…もう無いようでしたら、お引き取りください。死因は出したくありません。」

「アンタが…私と契約を結べばこのまま帰ってあげてもいいわ?お、おとなしく大人の言うことを聞くべきよ?」



震えたまま言葉をツラツラと並べる彼女。



「…はぁ…。」



私は呆れてしまった。正直、この人は話が通じる気がしない。


「セバスチャン。」

「はい。」

「玄関まで案内を。」

「かしこまりました。」

「ちょっ…!待ちなさいよ!!」



私はセバスチャンが用意してくれたスープをスプーンですくって飲んだ。
/ 246ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp