第19章 変わった執事
咄嗟に出てきた言葉。
「メイリン……。」
「!…はいですだ!」
「…フィニ…?」
「ん、どうしたの…?」
「…バルド…。」
「ん…おう…。」
やっと思い出した。3人の名前…。
「3人…!思い出し……あれ……もう1人…。」
「ほっ…ほっ…ほっ…。」
「!…た、田中さん…!」
4人。ようやく思い出した。
「お嬢様、今日はもう帰りましょう。」
「!…く、クロード……さん…?」
「!…」
「フフッ…どうやら思い出していただけたようですね、お嬢様?」
「せ、セバスチャン…。」
やっと、思い出した。
全部……全部…。
「ナツキ、お前の住んでいた所はどこだ?」
「こ、ここ…ファントムハイヴ邸。」
「名前は?」
「え…?」
「お前の名前だ。」
シエルに聞かれた質問に全て答えた。
「フンッ…随分余計なことをしてくれたな、クロード・フォースタス。」
「…やはりこの屋敷に来たのは…まずかったか…。」
すると彼は窓から飛び出し、屋敷を出て行った。