第14章 狂った執事
「…君が、泣きながら森を歩いていたのは、5歳の時だった。小さな体から、そんなに大きな声が出るんだなぁ…なんて、小生は思ってたよ。」
「…5歳?」
「そう。…前に、話しただろう?君がエミル家の長女だ。っていうことを。」
「うん。」
「…その前に、ちょっと続きがあってね。」
「…続き…?」
「……ねぇ、やっぱりどうしても君の過去、全て話さないとダメ~?」
「…うん、知りたい…。」
すると、アンダーテイカーは振り向いて、私のそばにきた。私はソファーから起き上がった。
「……まぁでも…小生もずっと隠してるのは…なんだか心が痛むし…。」
「…」
「…でもタダってわけにはいかないかなぁ~?」
ニヤニヤと笑みを浮かべながらアンダーテイカーは言った。
「笑い?」
「大正解~。」
「ん~。」
いろいろ考え、思いついた話をした。
*
「プハッ!え~!そんなことがあったんだぁ~。」
満足してもらえたみたいだった。
「それで…私の過去は?」
「……そうだねぇ……じゃあ、ちょっと長くなるかもしれないけど、聞いてくれるかい?」
「うん、もちろん。」