第1章 帰り道
『で、こないだね?伊月君が、、、』
いつもの帰り道、君と一緒に帰る道。
まあ、単刀直入に言ってしまうと俺はこいつが好きだ。
あ、こいつっていうのは今俺と帰ってるこの女の子のことだ。
あ、この子が誰かっていうと、、、って言ってたらきりがなくなってしまう気がしてきた、、、。
『小金井君、聞いてる?』
ふいに下から覗き込まれる。
自然と上目遣いになってしまうわけで、俺は心臓がおかしくなってしまうんじゃないかと思うくらいの動悸に襲われてしまった
小(それは反則だって、、、!)
『ねえ、小金井君!?』
小「あっ、ああ、ごめん!聞いてたよ、伊月がまたダジャレの新作発表会してたんだろ?」
ちゃんと聞いてたよ、、、
ただ、その話題が俺だったらいいのにっていつも思ってる。
俺のことで頭がいっぱいになって、俺のことしか考えられなく、、、ってなに言ってんだ俺は!!
頭を強く横にふり、そんな考えを振り払う。
『そう!いい加減にやめて欲しいっていうか、、、そろそろ限界っていうか、、、』
小「まあそれが伊月だから」
そう言って笑顔をつくる。
君に笑ってほしいから、
彼女の笑顔が好きだから。