第9章 復活
宴の晩・・・
それぞれみな料理や酒を楽しんでいた。
城主である謙信の生まれを祝う宴とあっては、
春日山の武将や女中たちの盛り上がり具合は・・・
まあいうまでもないだろう。
すっかり具合のよくなった葵も、
謙信の隣で料理を咀嚼している。
試験が終わり、元の世に帰ると思われていたが・・・
佐助いわくワームホールが開かないと、
おそらく葵は帰れないということで、
その身は引き続き、春日山預かりになっている。
というより・・・仮にワームホールが観測されたところで、
独占欲の強い自分の上司は、
彼女を手放したりはしないだろうと・・・
酒をあおる謙信を眺めていた。