第18章 婚姻の儀
謙信「礼ついでにお前にこれをやろう」
謙信はそういうと葵の手から花束を奪い取ると、
舞に向って花束を投げた。
家康「何のつもり?」
三成「こんなきれいな奥方をもらったのに、
舞様まで狙うおつもりですか?」
その行動に安土の六人が殺気立つ。
謙信「いや・・・?そのようなつもりはないが、
佐助に五百年後の世界の、
婚姻の儀式について少し聞いたのでな」
信長「佐助・・・これはどういう意味だ」
佐助「俺たちのいた時代ではブーケトスといって、
花嫁がブーケつまりあの花束を投げるんです」
家康「何それ花嫁が投げてないじゃん・・・」
光秀「して、その行動に何の意味がある」
佐助「幸せのおすそ分けです。
謙信様は・・・葵さんを、
嫁にできてとても浮かれているんです・・・」
幸村「あの衣装作らせるためだけに
わざわざ安土に行くぐらいだからなぁ・・・」
部下二人はため息をつく。
舞&葵「ああそっち・・・」
信長「そっちとはなんだ・・・
ほかに何か意味があるのか?」
佐助「・・・ブーケを受け取った未婚の女性が、
次の花嫁になるっていうのもありますね・・・
まあそれはあくまで演出ですが・・・」
信長「・・・・・・この場合舞が次の花嫁となるのか?」
政宗「へえ・・・?」
佐助の一言に今度はぎらぎらと、
舞を狙う男の目つきになる安土武将たちであった。