第12章 波乱? ※注意
謙信「・・・上も俺のものだ」
葵「じゃあ・・・・・・
もう汚されましたね・・・
私・・・げほ・・・」
謙信「・・・・・・そうではない。
俺の事情にお前を巻き込んだんだ・・・」
あまりに苦しそうな葵を見ていられず、
謙信はその身をその胸に抱きしめていた。
葵「・・・変ですよね、私・・・げほ・・・
男の人の欲・・・平気のはずなのに・・・
謙信様以外の飲むとこうなるみたいです・・・」
謙信はその一言に目を見開いた。
謙信「(そうだ・・・こいつは夢魔で、
試験を合格したなら・・・
俺以外のモノでも平気のはず・・・
・・・・・・いやほかの男など許さぬが。
今までほかの男とどうなるかなど、
気にしたことがなかったから、
失念していたが・・・
俺以外だとこの娘はこうなるのか・・・)
・・・もういいしゃべるな。
苦しいのであろう?
俺が思う存分口直ししてやろう。
佐助」
佐助「は・・・ここに」
謙信「そこの不届き者と、
そいつに命令をした愚か者を至急とらえろ」
佐助「謙信様は?」
謙信「こいつの治療をしてくる。
俺がよいというまで部屋のそばを誰も通すな」
佐助「承知。・・・くれぐれも明日の朝餉までには、
終わらせてくださいね」
謙信「ああ・・・善処はしよう」
謙信の返答を聞くと、佐助はドロンと消えた。
謙信の腕の中でいまだ葵は苦し気で、
謙信も痛ましい顔をしながら、
彼女を抱きしめ続けるのだった。