ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第118章 ブルーフラッシュ
近過ぎる距離に存在を意識すればする程にヒソカさんの立派な筋骨を背中に感じ
彼よりも骨張った男性的な手をしているのだと知る
時々こうすれば良い、と指導してくれる声すらも近く変な汗が止まらない私に
「ほら出来上がり♥️」
ヒソカさんは言うなり私から離れて腰を屈めると
「美味しそうだね……今すぐ食べちゃいたいくらい……♥️」
私の顔をわざとらしく覗き込んでペロリと舌舐めずりをしながら妖しく漏らした
バクバクと早い鼓動は何とも言えない危機感を身に感じたからで
ヒソカさんは友人ではある前に危険変態人物であるという事実を思い出させていた
(駄目やわ私…………命の恩人感謝永遠に…………)
………まぁ、ヒソカさんは普段から色気ムンムンの妖しい人だし本当に言葉の意味のままお腹が空いたのだろう
失礼ながらヒソカさんが言うと違う意味に聞こえてしまうのは私だけが悪い訳では無い気がするし気にしない事にしようと思う
「冷めちゃう前に食べよう♥️」
「………はい!」
自然とヒソカさんに掴まれた手首
サラリとテーブル迄エスコートされ
ヒソカさんは以前からこんなにもスキンシップの激しい人だっただろうか………とぼんやり思ったけれど
「美味しいよ♥️」
「結局ヒソカさんが作ったみたいなものですけどね……私はまだまだです」
「完璧に成るまでボクが沢山教えてあげる♥️」
酷く妖艶に言いながらも何処か嬉しそうに笑った友人を前に私は何だか穏やかな気持ちに包まれていた
「はい!宜しくです、師匠!」
「ん~…………違うんだよね♠️」
「じゃあ先生ですか?」
「それはアリかも………♥️」
「あ、やめておきますね」
「冗談だよぉ……♠️」