ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第116章 真実と嘘
「…………………全て話せ」
『……依頼人はキミのパパ、どうも彼女の事を嗅ぎ付けたらしくて暗殺の依頼をされちゃってさ………………沙夜子ちゃんを殺っちゃった♥️』
酷い絶望と喪失感から目の前が黒く染まって行く
…………彼女はもうこの世にはいない…………?
屈託無く笑いその瞳を目一杯細めた彼女の姿が脳裏に浮かんで嘔吐感に見舞われた
…………そんな筈は無い……俺に向かって彼女は変わらず笑い掛ける筈だ………………
…………………殺った…………………
両手から心から大切な何かがボロボロと溢れて崩れ落ちて行く
「…………………ふざけるな………悪趣味な冗談はやめろ」
『クックックッ……勿論冗談だよ、沙夜子は生きてる♥️』
「………………………」
薄っぺらな嘘に動揺を誘われ握った拳から暖かな血液が滴り落ちた
『彼女の代りに替え玉の死体を提出した、……まぁバレるのは時間の問題だろうけど……彼女の身に心配は無いよ♥️』
「…………………」
『ここからが本題』
「…………」
『ボクとかくれんぼで遊ばない?♥️』
「……………」
『ボクの事を探して見付けられたら彼女は返してあげる……だけど見付けられ無かったら………沙夜子はボクが貰う』
「…………ふざけるな………沙夜子に指一本触れるな『クックックッ………♦️イルミ………キミ言ってる事解ってる?君の家から彼女を救ったのはボクだ。……今何処にいるの、君は現状彼女に何も出来やしないんだよ』
「………………っ………」
『彼女にキミの家の事は話していない、凄く怯えてたし今は休息が必要だ……前みたいな酷い事はしない………ボクも結構本気なんだよね』
「…………お前を探せば良いんだな………」
『そ、簡単だろ?……期限は二週間、見付けられたら沙夜子ちゃんからは手を引く』
「………解った………沙夜子に手出したら殺すけどね」
『ゾクゾクするねぇ………♥️最後にひとつ沙夜子ちゃんから伝言、私は無事です気を付けて頑張ってってさ、………それじゃあね♥️』