第8章 鍵を見付けた1年4ヶ月

彼が居なくなって1年4ヶ月が過ぎた



新幹線の中でバクバクと騒ぐ胸を抑えていた

私は遂に先生と対面したのだ


酷く荒れた天気の中、インターホンを鳴らして頭を下げていると先生は外出中だったらしく背後から声を掛けられて跳び跳ねた


私の事を熱心なファンだと思ったらしくそれはそれで間違い無いのだが差し出された神の手に怖々と握手をしながら私は異世界へ行きたいのだと話すと先生は動揺を見せた

通された部屋で二人向き合い緊迫の時


先生は私が何を話しているのかさっぱり解らないという態度を取ったがイルミさんを此方に飛ばしてくれた事、更にはその翌日にクロロさんやヒソカさんを此方に飛ばしてくれた事を話すと

先生は困った様に笑った


私は沖縄旅行の写真を見せたり彼と生活をした日々の話しをした


その後に彼と恋に落ちた話しをすると

先生は私の親は其れで納得しているのかと聞いてきたのでまだ話していないと伝えると


「しっかり許可を得てからにしなさい」



と言われてしまった


しかし先生は知らないのだ

私の家族も皆彼の正体に気付いている事………


許可を取って来ます！と頭を下げると先生は更に困った顔をした

異世界の話しなんて家族が信じる訳が無く怯むと思っていたのかもしれない


しかし私は遅かれ早かれ家族に話すつもりでいたのだ

頭を下げて席を立とうとした私に先生は慌てて言った


「半年後に彼方に行くから其れまでにね」