ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第37章 観察するヒトコマ
8月のある日
彼女は情緒不安定だ
彼女は感情が表情や態度に現れる
むくれた顔に大きな足音
今は不機嫌らしい
自身に心当たりがあるとすれば約4日間仕事で部屋を留守にした事
しかし彼女は上機嫌で自身を出迎えていたしその線は消える
言葉を掛けるべきかと考えるが意図的に自身を避けている彼女の姿にそれも得策では無い気がして一先ず彼女を観察する事にした
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今朝彼女が目を覚ましたのは昼を過ぎた頃だった
彼女が良く眠るのは何時もの事で特段気にならないが良く眠れるものだなと感心する
アパートの頃よりも伸びた髪だが相変わらずの癖毛はクリクリとカールしていてお気に入りだったりするのだが寝起きの寝癖は長時間の睡眠を表す様に跳ねていて間抜けな姿に密かに癒されていた
「おはよう。」
「………おはようございます」
しかし何時もと違ったのは自身の言葉に対する反応だった
何時もはシーツの型を付けた頬を緩めて笑顔を向けるのに
彼女はぐったり項垂れて挨拶を交わした
体調が悪いのかと近付けば鼻を掠める血液の匂いにピンと来た
しかし彼女は今まで月のものに成っても普段と何ら変わり無かった事を振り返る
ならば其れは無関係で本当に体調が優れないのかと伺えば
「体調悪いの?」
「……………別に大丈夫です」
全く平気そうには見えない顔で答えた
…………………………?